IIABJ第4回コンベンション

 
写真提供:TMSN net

6月11日と12日、第4回IIABJコンベンションを開催した。会場は昨年と同様に共栄火災海上の会議室。長井会長の開会挨拶に続き、メリルリンチのシニア・アナリスト岡本光正氏が「世界から見た日本の保険事情」と題する基調講演を行った。まず、日本の金融業界の概観を述べ、世界の保険会社との比較における日本の保険会社の時価総額や世界の保険会社のROEランキングを示した。又、日本を除くアジア地域が高い成長率を上げていることを示した。損害保険業界については、主力の自動車と火災が伸び悩んでいること、自動車保険の損害率の悪化を指摘した。

次の講師は甲南保険センターの武田氏で「顧客サービス担当者(CSR)の実務」について、CSRが日々直面する問題と解決、そして、今後のCSRのあり方について説明した。満期表と申込書控との照合、指示書と申込書控の営業担当者への送付、満期案内の作成手順など図表つきの詳細な説明があった。

株式会社建物鑑定の佐藤政昭氏による固定資産税評価についての説明の後は、トムソンネットの森川氏が乗合代理店のシステムについて、先ず、米国代理店のシステム事例としてこれまでに訪問したアンタレク・ムーア社やクレメンツ社のシステムを紹介、更に、米国損保代理店のビジネス・インフラを図で示した。次に日本の代理店システムの事例として、地域展開型代理店、広域展開型代理店、全国展開型代理店に分け、4社の実例を示した。これは4月と5月にトムソンネットのスタッフが会員会社を訪問、インタビューした記録である。これからの代理店ITとして、IIABJシステム共有可能性や保険会社との役割分担、最新のIT技術について語った。

最後は「損害保険のマーケティング」をテーマとしたパネルディスカッションであった。司会はアームコンサルティングの副島氏、パネリストは、エヌ・エヌ・アイの新氏、エーオンジャパンの榎本氏、甲南保険センターの武田氏。それぞれが用意したパワーポイント資料を見せながら会社概要を述べた。新氏は中国戦略、榎本氏は日系多国籍企業へのサービス体制、武田氏はクロスセリング率の高さについて語った。三社共に、機関代理店を有する大手企業を積極的に攻略しており、成功している。

12日の総会では新しく委員会の形成が発表された。政策委員会、組織活性化委員会、経営委員会(経営分科会、教育分科会、価値創造分科会、テクノロジー分科会)である。多くの会員の参加を求む。

次に、トータス・ウィンズの亀甲氏による生保比較料率ソフト、AIU保険会社の杉山氏による法人向け商品&マーケティング、保険マンモスの古川氏による生保ビジネス、エクセルエイド少額短期保険株式会社の石原氏による糖尿病・合併症の保険についてのプレゼンテーションが行われた。

6月11日、12日のプレゼンテーション資料については、講師より許可をもらった分については会員リソースの頁で閲覧可能です。