大阪セミナー報告

 
写真提供:TMSN net

テーマはCSR(顧客サービス担当者)業務の効率化であった。先ず、自社のCSR業務として、清水秀美氏(ウィッシュ)、竹本留美子氏(副島保険企画)、南雲佳代子氏(インシュアランス・サービス)、山口 浩氏(甲南保険センター)が発表した。
清水氏はCSRの役割として本部営業管理、岐阜支店CSR業務、法務の三つを挙げ、それぞれについて説明した。本社営業管理部として、全支店への営業支援、新規出店に伴う業務手配、新入社員教育、全部門会議資料準備など、岐阜支店CSRとしては設計書・提案書などの資料作成、生保・損保保全処理、事故受付、清算業務など、法務部としては法令研修教育、定例会議用法令研修資料準備などである。清水氏は11月14日の金沢セミナーにおいても発表者となる。
竹本氏は、組織の概要に続き、CSRに大切なものと求められるもの、そして今後の課題について話した。CSRに大切なものとして、契約者について十分に理解すること、営業のかいた汗を忘れないこと、取り扱っているものが「リスク」であることを認識すること、誇りや責任感を持つこと、CSR同士のコミュニケーションの重要さを挙げた。課題としては会社組織体制の確立、ソーシャル・メディアの活用、手数料管理などのシステム化を挙げた。
南雲氏は、CSR業務の変遷について述べた。06年においてCSR数は8名であったが、2011年には12名に増員している。更に、08年に事務センターを設置したが、効率面および特定のCSRに業務が集中するなどの問題があり、翌年事務センターは廃止したとのことである。現在は、セクレタリー・クラークとプロダクション・クラークに分業している。前者は、課内の営業事務を総括、主に、顧客と営業担当者との対応にあたり、後者はセクレタリー・クラークの指示の下、端末作業や見積や申込書作成に携わる。今後の課題として、セクレタリー・クラークの育成、業務フローやIT活用による効率性の向上、営業とのコミュニケーションを挙げた。
山口氏は、CSRの仕事の範囲、内容、役割、今後の課題について述べた。業務範囲は満期管理、新規顧客対応、契約者管理、事故対応、保険会社情報管理など。満期管理の業務内容として、営業からの指示書に基づき、満期案内を作成する。これには補償内容の確認、保険料算出基礎の確認、保険料計算、見積書作成が含まれている。CSR業務の役割として、顧客企業の発展が重要であるとし、営業が能力をフルに発揮できる環境の提供、正確な知識と毅然とした態度が求められると述べた。課題としては、CSRの資質や営業とのコミュニケーションの改善、CSR一人当たりの生産性、収益性の改善を挙げた。
森川氏がコーディネータとして行ったパネル・ディスカッションでは、森川氏の質問の的確さもさることながら、各発表者の個性が発揮された、活発なディスカッションであった。
野田によるベストプラクティス・エージェンシーのCSRの生産性についての統計結果の発表に続き、第二部は商品・サービスの紹介として、森川氏が「Pマーク」、Ebix社の青柳氏が「対面型販売ソリューション」を紹介した。
発表者から了解を得た資料については、ウェブサイト(www.iiabj.jp)の★会員リソース★に掲示しています。