仙台特別セミナー報告

 
写真提供:TMSN net

第一部はIIABAアジア部門ディレクター野田が「米国独立エージェンシーの成功戦略」と題し、独立エージェンシー概観、エージェンシーを取り巻く環境、戦略、実例として好業績をあげる三社、最後に米国との比較における日本の現状と課題について述べた。エージェンシーを取り巻く環境としては、手数料率引下げ、最低取引収保の引上げ、他チャネルとの競争、不景気による市場の縮小など、独立エージェンシーの直面する問題を語った。次に、その中で生き延びるために実施している戦略‐テクノロジー活用による効率化、ニッチ市場への進出、集合体形成について説明した。実例はスプローグ保険、サーリスク・サービス、ボリンジャーの三社。

第二部は、「日本の損保代理店はどこへ向かうのか」として、インシュアランスサービスの清水氏、ユニバーサルアンダーライターズの半澤氏、宮城県損害保険代理業協会の折橋会長がパネリストとして、トムソンネット森川氏の司会でディスカッションを行った。先ず、司会の森川氏が損保市場の数値を示し、日本がまだ成熟した市場でないことを説明した。更に、乗合と専属の収入比較、更に代理店経営者の直面する課題‐継承問題、合併問題、広域展開など‐について述べた。折橋氏は東日本大震災の経験‐多くの代理店がクレーム対応に奔走したこと、反省点として地震保険の普及が十分ではなかったことを語った。清水氏は課題として“市場の縮小/競争の進展”“効率の悪化”“手数料ポイント制度”を挙げた上、自社方針としてターゲットの明確化、分業の推進、法人分野への集中、大型化を推進することを述べた。半澤氏は、先ず、社是と経営理念を述べた上、実績と目標を数値で示しながら経営内容について語った。