第9回 IIAB日本協会 ベスト・プラクティス・セミナー(大阪)
日時:12月14日 場所:大阪
午前中のピーターとのQ&Aでは、日本で現在増えつつある委託型代理店について質問があった。米国には同様の制度、集合体(クラスター)がある。ピーター曰く集合体の数は恐らく1千を超えるであろうとのこと。米国最大の集合体はSIAA、メンバー数2,500社。しかし、テクノロジーのおかげで集合体に加わることなく、小規模でも保険会社と直接委託契約を維持する代理店もある。将来SIAAが拡大するとは限らない、とピーターは言う。
生保商品比較ソフト利用について、亀甲氏によるデモンストレーションとわかり易い説明を受けた。
午後は先ず、ピーターによる「成功の機動力」と題する米国の独立エージェントのテクノロジー活用の現状についての講演。個人保険分野だけでなく、小規模企業保険においても、ペーパーレス、リアルタイムが進んでいる。書式の標準化、エージェンシー管理システム、リアルタイムの実践など、推進の機動力となったのは独立エージェントである。これらを最も必要としているのは独立エージェントなのだから、当然といえば当然である。
パネル・ディスカッションでは、清水氏(株式会社インシュアランスサービス)が「当社が求めた機能」として、システムの自社開発に伴う苦労を述べた。今後の方針として、必要機能を顧客管理、名寄せ、成績管理に絞り、汎用製品の導入を検討しているとのこと。トムソンネットの岩本氏は「代理店システムの現状と今後の課題」と題し、日本の代理店システムの現状と将来、米国の現状、韓国の現状の資料を用意。代理店システム開発事例、保険会社システム事例、ITベンダー・システム事例について述べた。同じくトムソンネットの鈴木氏は「保険代理店のIT化には何が必要か」と題して、保険代理店業務支援システム、電子ファイリング、保険データ取り込みサービスなど7要点を挙げた。更に、話題の蔵独活コンピューティングについて説明した。これらについては別の機会に東京や福岡でもセミナー開催を予定している。
グループ討論では5つのグループに別れ、全員が自社の抱えるテクノロジー問題について意見を述べた。グループ毎の発表会では、IIABJとしてシステムを開発できるとよい、と言う意見があったことを加えておく。