第34回ベストプラクティス大阪セミナー報告

基調講演はSOMPOリスケアマネジメント株式会社リスクマネジメント事業本部上席コンサルタントの竹腰宏氏による「企業のテロ対策の構築」である。海外でのテロの備え、テロの脅威、テロ以外のリスク、海外進出企業が対応すべき事項、国内におけるテロの備えについて分かりやすく説明した。16年1月のジャカルタ・テロや、3月22日ブリュッセル同時多発テロについて写真や地図を示しながら詳細に説明した。氏は言う:「・・・最近の新たなテロ情勢を踏まえた対策が必要となっていることを強く認識しなければならない。・・・今後は日本人がテロ事件の巻き添えとして被害に遭うだけでなく、日本人や日本権益がテロの直接の標的となり得るということを認識する必要がある。」また、海外進出企業が取り組むべき事項として、海外事業におけるリスクの把握、出張者・駐在員向けの安全対策研修、海外危機管理体制の構築、海外有事を想定した訓練の重要性などを強調した。国内におけるテロへの備えの中で、民間に求められる連携として、情報発信の強化、爆発物の起因となる化学物質の管理、防犯カメラ管理者との連携、外国人コミュニティとの連携など、貴重なアドバイス満載の講義であった。

当社の経営現状は今回で8回目。報告者は保険総合研究所の清岡義教氏である。設立1972年、従業員数35人。同社の行動理念は安心、信頼、感動である。顧客の夢の実現のためにあらゆる手段を講じ、顧客にとって役に立つ最新情報の提供を実施している。顧客にはリスク・ソリューション型提案を行う;顧客の業界及び業務を理解し、存在するリスクを基に考える;保険に限らず、あらゆる角度から情報支援を行う;新情報を誰よりも早くに提案する、ことである。

パネル・ディスカッションではワールドインシュアランスの木村彰男氏 インシュアランスサービスの滝田太郎氏、保険総合研究所の清岡義教氏の三人がパネリストとして人材育成をテーマにそれぞれの会社の方針や取組みについて語った。

翌日の理事会におけるセミナー反省会では、SOMPOリスクケアマネジメントの竹腰氏による「企業のテロ対策の構築」の話は新鮮でよかった、そして、保険総合研究所の会社案内ビデオは素晴らしかった、と言う感想が多くの理事から寄せられた。